設計(施設)現場担当者インタビュー

実施設計の実務を担うパートナー。思いをくみ取り、カタチにする仕事。実施設計の実務を担うパートナー。思いをくみ取り、カタチにする仕事。

2014年入社 施設事業部 施設課

現場で施工管理の業務に従事。その経験を生かして、現在は機械設備の新設工事、更新工事にむけた設計や積算、固定資産管理などの基幹業務に携わる。淀川左岸線や2020年3月に全線供用が始まった大和川線のプロジェクトにも参加。

大和川線建設プロジェクトに参加。
さまざまな機械設備の設計を担当。

Q. 現在携わっている仕事の内容を教えてください。

機械設備の設計技術者として、多くのプロジェクトに関わってきました。記憶に新しいのは、2020年春に全線開通した「大和川線」の建設工事。料金所の設備をはじめ、トンネルの換気設備や防災設備など、さまざまな機械設備の設計積算に携わりました。
プロジェクトに関わるようになったのは、5年ほど前。路線の基本設計が固まり、工事に向けて実施設計が始まる段階になると、私たちの出番です。
いま阪神高速道路は、「大阪湾岸道路西伸部」という巨大プロジェクトが進み、大規模更新工事も目白押し。若い技術者でも、早くから第一線で活躍できるチャンスがあります。

一緒に考え、どしどし提案。
柔軟に発想できる人が主役を務める仕事。

Q. 設計技術者の役割を教えてください?

施設・設備の設計技術者は、基本設計にそって工事発注のための実施設計をサポートするのが仕事です。サポートとは、「補助的な業務」という意味ではありません。基本設計の考え方や設計者の思いをくみ取り、工事がしやすく、長期の維持管理につながる設計を阪神高速道路(株)の担当者と一緒になって考え、意見を言い、新しいアイデアを提案する役割が求められているのです。
会社ができて10年余り、阪神高速道路(株)からは次々と難しい案件が持ち込まれています。考えることが好きで、チャレンジ精神旺盛な人材が求められています。

完成間近の現場で感じる喜び。
新たなヤル気が湧いてくる。

Q. やりがいを感じるのはどんなところですか?

工事が始まると、私たち設計技術者が現場に出向く機会はそれほど多くありません。それでも道路の完成間際になると工事担当者から連絡が入り、「一度見に来ますか」と見学に誘われます。そんな時、現場で自分の設計したものが出来上がった姿を目の当たりにすると、設計という仕事の面白味がはっきり分かります。
「これを設計したのか」「ここは大変だったな」—。
試行錯誤した日々の記憶がよみがえり、微力ながらもプロジェクトの一翼を担った誇りのようなものを感じるのです。自分が設計にかかわった道路を毎日多くの人が仕事や生活で利用すると思うと、設計の仕事がどれほど責任の重い仕事であるかが分かります。

一度も見たことのない光景、
まだしたことのない経験ができる。

Q. 他の仕事にはない魅力は何ですか?

高速道路の仕事をしていると、他ではできない経験もたくさんできます。普段は関係者以外立ち入ることのできない長大橋の最上部まで登り、超高層ビルが立ち並ぶ大阪の市街や生駒山系を、今まで見たこともないような高い場所から眺めたり、工事関係者を集めた供用前のセレモニーでクルマが1台も通らない高速道路に立ち、二度と見ることのできない光景を目に焼き付けたり。高速道路の仕事をしていてよかったと、心から思える瞬間です。

料金所の設計変更に対応。
試行錯誤しながら問題解決。

Q. この仕事の醍醐味は何ですか?

建設工事に数年を要するプロジェクトの場合、時間の経過とともに現場の状況が変化し、当初の設計とうまく整合がとれなくなって、設計変更や追加設計の必要が生じるケースもあります。
「大和川線」の時も、着工後に阪神高速道路(株)から料金所の設計変更を手伝ってほしいと要請があり、現地を視察して状況確認をしたり、公共水道につなぐ手続きのために役所を訪ねて何度も協議を重ねた末に、設計を完了しました。難しい課題に直面しながら、あらゆる手を尽くし問題解決できた喜びは、設計の醍醐味です。

設計技術者として成長すること。
若手と一緒に良い会社をつくること。

Q. これからの目標を教えてください。

阪神高速道路(株)からプロフェッショナルとしての期待がますます高まる中、これまで培った設計のスキルやノウハウを若手にどうつないで人を育てるか、今いちばん重要な課題です。解決に向けて教育研修のマニュアルづくりやe-ラーニングを活用した教材開発も始まっています。
私も負けられてはいられません。会社のバックアップ制度を利用して「技術士」(国家資格)や土木関連の「RCCM(シビルコンサルティングマネージャ)」などの資格に挑戦。若手と一緒に人間関係や自分の意見を何でも言える自由な風土を、これからさらに伸ばしていきたいと思っています。

今でも覚えている出来事

本物のトンネルを使って初の実験を敢行

「大和川線」のプロジェクトでは、もうひとつ印象に残ることがあります。総延長10kmにおよぶ3つのトンネル内に万が一の事故を想定して避難誘導灯を設置するプランが持ち上がり、誘導灯の光を人間が視認できる距離や設置間隔を実地に検証するために大がかりな実験を行ったのです。
実験は、完成したばかりのトンネル換気風洞に実験用の誘導灯を取り付けた上で白煙を充満させ、多くのエキストラの人たちに実際に歩いてもらって、避難完了するまでの所要時間など多くのバックデータを集めました。すべてが初めての経験だっただけに、準備や計測にも時間がかかりましたが、アンケートで多くの人の意見を聞いたり、忘れられない思い出がいっぱい詰まっています。

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